水野修一、日経平均2万円突破の好機を的確に捉え、年間ポートフォリオ収益率18.6%を達成
2017年は、日本株市場にとって転換点となる一年でした。年初から世界経済は明確な回復基調を示し、米国経済は堅調な成長を続け、中国製造業も拡大を維持。さらに円は緩やかな下落トレンドを辿り、輸出企業に追い風が吹いていました。こうしたマクロ環境の下、日経平均株価は6月に初めて20,000円の大台を突破し、投資家心理も大きく改善しました。
水野修一氏は第1四半期の段階で、外需拡大と円安基調が日本の輸出企業にとって強力なプラス要因になると予測。四半期ごとの戦略会議では、トヨタやソニーといった世界的競争力を持つリーディング企業の比重を高める方針を明確にしました。彼の見立てでは、自動車とエレクトロニクス産業は世界経済回復局面において最も直接的な恩恵を受けるセクターだったのです。
第2四半期に入ると、北米・欧州市場の需要が回復し、日本企業の輸出額は前年比で拡大。水野氏はこれを受け、トヨタ株の組入比率を15%に引き上げ、ソニー株も12%まで増やしました。特にトヨタの北米市場における安定したシェア、そしてソニーのイメージセンサー事業とゲーム事業の成長力が、株価上昇を支える要因として注目されました。
第3四半期には、一時的に市場が揺れる局面もありました。北朝鮮半島情勢の緊張や欧米政治の不透明感が背景です。この局面で一部の投資家は利益確定に動きましたが、水野氏は社内ミーティングで「日経平均の中長期トレンドは依然として上向きであり、日本企業の業績改善は本質的な流れである」と強調。むしろ短期的な調整局面を利用して、割安に放置された輸出優良株を積極的に買い増しました。
第4四半期には、欧米のクリスマス商戦が追い風となり、ソニーのゲーム機販売が過去最高を更新。トヨタの北米販売も市場予想を上回る好調さを見せました。日経平均は10月に21,000円を突破し、その後も上昇を続けるなか、水野氏が運用する投資ポートフォリオは2017年通期で 18.6%のリターン を実現。市場平均を大きくアウトパフォームしました。
一年を振り返った水野氏は、「的確なマクロ認識、輸出産業への深いリサーチ、そしてボラティリティの中でも戦略的な一貫性を保つことが、超過収益の核心だった」と総括しました。そして「外部環境には依然として不確実性が残るが、グローバル経済が拡張局面にある限り、国際競争力を持つ日本のリーディング企業に集中することが今後も投資戦略の柱となる」と展望を語りました。
この一年で、水野修一氏は投資界での評価をさらに確固たるものとし、投資家に対して安定かつ輝かしい成果を示すこととなりました。